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せめて夢の中だけでも
第37章 日々、成長中
「…ちゃん。…凛ちゃん…朝だよ?」
「んー…」
さっきの情事からまだ1時間も経っていない。
なのに…私は起こされた。
そうだった。
仕事だった…
ボーッとする頭を上げ
寝室から出ると…すでにご飯が出来上がっている。
「起こすの遅れたね。食べていける?」
時計を見ると…もう、7時半が回っている。
到底…仕事には間に合わなかった。
「食べるよ。仕事は…遅れるね」
そう言うと秋雨は、少し苦笑いを見せた。
「ごめん…俺のせいだね」
「なんでっ!違うよ!」
「俺が我慢しなかったから…寝かせてあげられなかった。」
「…違う…」
…私だって秋雨に触れたかった…
泣きそうになるのを堪えると
秋雨の掌が私の髪を撫でてくれる。
「泣き虫。早く食べて行ってらっしゃい。」
そう笑うとキッチンへと入っていく。