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せめて夢の中だけでも
第38章 知らないあなたも私は知りたい。
「でも、この後ここに、秋さん来ますから」
小さな声で教えてくれたその声は…
私の心臓を高鳴らさせた。
「えっ!」
秋雨は滅多にカウンターには入らない。
何故なら5人程しか座れないカウンターは
秋雨目当てのお客様には狭すぎる。
ボックスで、ウロウロとしているのが一番なのだと
仁さんと言っていて、秋雨は常に自由に動き回っている。
ここは、ホストではないし
普通のBARと言うことを時々忘れそうになる。
隣に座ることがないのに、
秋雨を見に来るお客さんは多い。
…きっとそのことを知ってここに座っている人もいるのだろう…
花子と呼ばれる壱君と女性座楽しそうに
話してるのを私はカクテルを飲みながら見ていた。