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せめて夢の中だけでも
第41章 another story。side秋雨
ベッドの中は暖かくて
疲れた体の俺はすぐに眠りそうだった。
凛ちゃんは嬉しそうに俺に腕枕をされ
胸の中へとうずくまっていた。
……可愛いから、まぁ…いいか。
凛ちゃんのおでこにキスをすると
「おやすみ」
そう呟いた。
次に目が覚めた時には…案の定凛ちゃんはいなかった。
気怠い体を起し、リビングに行くと
食べてなかったサンドイッチは
凛ちゃんが食べたようで…
新しく目玉焼きとサラダが机には置いてあった。
やっぱり…手紙と一緒に。
「目玉焼き…サンドイッチ…
凛ちゃんは解ってないよ。
食べたいものは凛ちゃんなのに…」
あくびを一つ出すと、俺はまた寝室へと戻った。
携帯を手に取ると…
仁さんからの着信が何件かあった。
何となく掛け直すと
慌ただしい仁さんの声。
「おい。秋、すぐ来てくれ!」
俺はすぐに着替えて店へと向かった。