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せめて夢の中だけでも
第41章 another story。side秋雨
「本当に…良かった。」
髪を何度も、何度も撫でる。
フフッと短く笑う凛ちゃんの声が耳元で聞こえた。
「離したくない…早く…抱かせてよ。」
「スケベ。」
クスクスと笑う凛ちゃんが愛おしくて
仁さんがいる事も忘れて…
俺は凛ちゃんに深い、キスをした。
「んんっ…しゅっ…ちょっと…」
「凛ちゃんが欲しい…」
「ここ…病院だからっ…」
「そんなの知るかっ…」
凛ちゃんの首に顔を埋めようとした瞬間
後ろから頭に鈍い衝撃が走った。
「盛んな。スケベ野郎。」
「仁さん…気を利かせて出て行ってよ。」
「ここが、お前の部屋ならそうしてたよ!!」
「仁さんがハードスケジュール過ぎんだろ!
何ヶ月やってないと思ってんだよ!
こっちは凛ちゃん不足だって訴えてるだろ…」
夜の病室でこれでもかと
恥ずかしいことを叫んだ俺に…
凛ちゃんも苦笑いで
仁さんは溜息を吐いた。