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せめて夢の中だけでも
第7章 無言の協力
表の看板は昼間は電気が消されていて
扉にはcloseと札がかかっていた。
扉のドアノブを引くとカチャッとドアが開いた。
「すいません…」
ドアから顔を覗かせるとそこには
あの顎髭のお兄さんがいた。
「あっ。凛ちゃん」
彼は秋雨に似た柔らかい笑顔で迎えてくれた。
「秋から聞いてるから。中に入って。」
秋雨の事を『アキ』と呼ぶお兄さん…
どんな関係なのだろう。
「お邪魔します…」
私と隼人は中へと導かれ、
「ここで待っててね」
そう言って私達を店の中央のテーブル席へと
案内してくれた。
しばらくするとワゴンを引いて
お兄さんが私達が探していた
『水芭蕉』のお酒を持って来てくれた。
「あの…五十嵐さんは?」
さっきから姿を見せない秋雨の事を尋ねると
お兄さんはニコッと笑って
「…待ってね」と言った。
約束通り30本の焼酎。
確認をして隼人がその焼酎を車へと乗せに
一度外へと出た。

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