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せめて夢の中だけでも
第7章 無言の協力
お兄さんの顔からさっきまでの表情は消え
隼人のところへと歩みを進める。



隼人はお兄さんと希望の取引額を相談し
私たちの会社宛に領収書を切ってもらっていた。





…私が何をした?

何もしてないじゃない…

どうして、ここまでしてくれるの?…




「凛。帰るぞ。急いで持っていかないと。」

「えっ…でも…」


…まだ秋雨に会えてない…



それを察したのかお兄さんは私に名刺を渡してくれた。



「俺は仁。ここに仕事が終わったら電話して。
いいもの見せてあげる。」


お兄さんはウィンクをすると
私の背中をポンっと押した。



ドアが開き外に出された私は

「仁さんっ。ありがとうごさいました!」


そう言って、車に乗り込んだ。
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