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やさしいキスをして?
第6章 さよなら?
………って!ハッ!!
ダメじゃん、あたし!
鷹野先輩に集中しなきゃ!!ゆうひなんて後後!あたしはこれからときめかなきゃいけないんだからっ!
気を取り直してトラックの鷹野先輩へ視線を送る。……うぅ〜ん、遠すぎて ときめけないな。
そうこうしている間に、選手達がスタートラインに立った。一挙に注がれる、会場中の視線。一時の静寂と緊張感に包まれる中、いよいよその瞬間が訪れた。
…パンッ!
空に弾ける乾いたピストルの音。
一斉に駆け出す選手達。素人のあたしが見ても、鷹野先輩のすごさは一目瞭然だった。