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やさしいキスをして?
第7章 初デート?


段々ひと気のなくなる公園の道。もう時間的に、紅葉を見終わったら帰る頃だ。今日のデート…先輩のおかげで外に出てきて、気分転換になったと思う。


『この辺は色づきが綺麗だね。』

『はい、すごく…』


だけど同時に、たくさん思い知った一日だった。あたしには、ゆうひとの時間が色濃く染みついていて…そう簡単に思考を変えられそうにないってことを。綺麗な紅葉を見て思うのは、“ゆうひにも見せたい”“一緒に見に来たい”…そんなことばかり。


目に鮮やかなカエデ並木。耳に響く木々の葉擦れの音。こうして静かな道を歩いていると、やっぱり自然と頭はゆうひのことを考え出す。ゆうひ…今ごろ何やってるのかな…?


「あさひ、好きだよ」


あの言葉は、もう聞くことができないのかな?ゆうひの「好き」は、他の誰か………昨日のあの子に向けられちゃうの……?



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