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第10章 番外編

『んーで？！原因は分かってんのかよ？』


部室で着替え中、性懲りもなく岩本が話を蒸し返してくる。


『お前には、関係な…』

『大アリだろバカ！いい加減スネてねーで、話しろよな！HRまでだけどっ！』


バンッと閉めたロッカーの扉に手をついて、岩本が通せんぼしてくる。…分かったよ、僕の降参だ。


『………彼女を、怒らせたんだ。』

『はあぁ？？あんな優しいマドちゃんをか？それこそ何かの間違いだろ？！』


ため息混じりに話した僕に、予想どおりの反応が返ってくる。だから話したくなかったんだよ、特にお前には。


『まぁ優しいマドちゃんのことだ、ちゃんと謝りさえすればすぐに許してくれるだろ。』

そんな簡単な話なら、とっくにそうしてる。だったら僕は寝不足にもなってないよ…