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第10章 番外編

そもそも元を正せば…

『ことの要因は、お前が…』

『ん？』

お前が、園山さんの気持ちに気づかなかったことが問題なんだよ。長年彼女を傷つけやがって…

『なんだ？おれが何て？？』

『…いや、今のは八つ当たりだ。悪い、忘れてくれ。』


とはいえ、岩本に当たっても仕方がない。失恋が分かっていて片想いしてきたのは自分なんだから。ここが引き時、なのだろうな。


『とにかく僕は嫌われた。大嫌いだとハッキリ言われたしな。分かったらもう行くぞ、時間がない。』


部室を閉めて走ろうとすると、岩本が後ろから叫んできた。


『それで？大嫌いって言われたからって、ミッシーはそのまま諦めんのか？』

『は…？その話はもういいだろ、本当に遅刻…』

『答えろよ！マドちゃんと仲直りして告白するのか？！それとも諦めんのか？！』


部室前で立ち止まったまま、岩本は動こうとしない。何だよ…何で君が、そんなに首をつっこんでくるんだ。