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やさしいキスをして?
第10章 番外編
『そういう控えめな姿が、いじらしくて…か、か、可愛いと思っていました…//』
緊張しながらも、丁寧に話してくれる啓太くん。その横顔を眺めるだけで、嬉しくなる。好きな人から言われる「可愛い」って、こんなにも特別なんだ…
『…花言葉は、“謙虚”。内気な私が心がけるには、ぴったりな言葉なのかも知れないね?なかなか難しいけど。』
私の言葉に、啓太くんは少し目を見開いて
『あ…知っていたんですか、花言葉?』
『うん…昔ちょっと、調べたことがあって…』
『そうなんですか。花言葉ももちろんピッタリだと思いますが…それだけじゃなくて。僕はむしろ、キンモクセイの花自体が、まどかちゃんみたいに思えるんです//』
『花、自体…?』
そこで言葉を切った啓太くんは、おもむろに空を見上げた。今日は雲もほとんどなくて、星の輝きがチラホラと夜空を彩っている。