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やさしいキスをして?
第10章 番外編
『キンモクセイが花を咲かせるのは、一年を通してほんの数日。しかも花は小粒で、一輪では全く目立たない。主張のとても控えめな花です。』
穏やかでゆったりとした口調。聞いてるだけで心地がいいな…
『最大の魅力は、あの特有の芳香。それはあまりに印象的で、散ってなお記憶に残る。そしてまた一年後、花が咲くのを待ちたくなる…そんな気にさせられる、不思議な花だと思います。』
切なく目を閉じた啓太くんは、それだけで絵になるよう。落ち着いた雰囲気が、夜の静かな公園にすごく合ってる。