この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
やさしいキスをして?
第11章 おまけ〈三島〉
あちこちから飛び交う野次。様子を聞きつけて体育館から押し寄せる人、校舎から覗く人、どんどん人が集まってくる。もはやメインストリートは、一つの劇場のようになってて…まるでロミオとジュリエット状態だ。
『お願いします!』と言い切った彼に周囲は声援を送る。しばらく騒がしかった野次が、成り行きを見守ろうと自然に静まり…
『こ…こちらこそっよろしく…////!』
精一杯の声が響き渡ると、大歓声が巻き起こった。
『オメデトー!!君たちカップルの相性は、ズバリ120%だーー!!お幸せにー♡』
どこから出してきたのか、拡声器を持って岩本が叫ぶと、観衆達はさらに盛り上がった。加えて、倉田さん達数名のナースがクラッカーを鳴らし、大団円の空気を作り出す。
『勇気ある彼のように、誰かに告白したいアナタ!彼氏の愛を確かめたいそこのアナタも!相性診断で二人の仲をさらに深めよー!“おひさま診断室”はコチラの教室でーっす♪』
ちゃっかり宣伝までした岩本だが、周囲は沸き立つばかり。そこらじゅう歓喜の声と拍手喝采の音で溢れている。