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第12章 おまけ〈マドカ〉

『…え？あたしを料理上手と勘違いして…それで料理を始めたの？』

懐かしいなぁ。
最初はただの、対抗心だったのに…

『確か、あさひ達にクッキーを褒められてからかな？単純に作ることが楽しくなったのは。そこからすっかりハマっちゃったのよね』

二人に喜んでもらえるのが嬉しくて。次は何を作ろうかって、そんなことばかり考えるようになっていたっけ。


『へぇ〜何か不思議！その勘違いがなかったら、このケーキは存在しなかったかも知れないんだ？！』

『ふふ、そうかもね？』


あさひは『勘違いされてよかったぁ〜』って、ケーキを頬張った。そうそう…その顔！何とも言えない、その幸せそうな顔を見るのが堪らないの。


『…マドカ、何笑ってんの？』

『何でもないわよ？ほら、クリームついてる！』


食べた時のほわぁ〜って顔も、そのリスみたいな食べ方も、全然変わらないね。