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やさしいキスをして?
第12章 おまけ〈マドカ〉
***
『ごめーんお待たせっ!』
大晦日。今年も残すことろ一時間を切った頃。神社で待ち合わせた私達の元へ、あさひが一人駆けて来た。
『遅っせーぞ!心配したじゃんかぁ!』
両手を広げて待ち構えるゆうひくんは、完全にチュウの口。…あ。やっぱり押しのけられてる。
『さ!早く行こっ!すっごい人混みだから、みんなはぐれないようにね!』
『ちぇ〜つれないなぁ…』
『遅れた張本人が、えらそうですね…』
揃って息をつく啓太くん達の側を離れ、私は先行くあさひに耳打ちをした。
『上手くいった?』
『フフフ…じゃ〜ん!』
こっそりと見せてくれたスマホ。そこには、立派なバースデーケーキの写真があった。