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やさしいキスをして?
第13章 おまけ〈あさひ〉
『は………休み?!』
『何だ、倉田?』
『あ、いえ!何でもありませんっ…』
朝のHR。出席をとった先生が最後に付け加えた「岩本は風邪で休み」という言葉に、思わず心の声がダダ漏れた。
部活の朝練を終えて、チャイム15分前には教室へ入ってくるサッカー部。いつもならとっくに席についてる ゆうひが現れないまま、先生が来て…ここで始めて、ゆうひの欠席を知った。
『最近過ごしやすくなってきたが、夜はまだ冷えるからなー。お前らも油断するなよ』
先生の話もそぞろに、あたしはこっそりと机の下で携帯を盗み見る…が、特に何の通知もきていない。
(何よあいつ。あたしに連絡してこないなんて…!)
学校を欠席すること自体めずらしいゆうひが、あたしに何の音沙汰もなしって…どーなってんの?!
『それじゃー今日の日直〜…倉田、プリント配っといてくれな。』
『はいはいッッ!!』
『──?!威勢がいいのは結構だが…ハイは一回だぞ?』
『フンッッ!!』
倉田あさひ、朝からご機嫌 超 ナナメっっ!