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やさしいキスをして?
第13章 おまけ〈あさひ〉
ドサッ…
それは一瞬。くるりと世界が反転して、枕に頭が沈む。
『ゴホッ…うつっても知らないからな?』
怒ったような拗ねたような。見下ろしてくる顔は、かなりの不機嫌。
背中の布団が、熱い。
『…もしもうつったら、責任とらせて看病さすもん!』
辛かったんだ。ゆうひはここで今日一日。熱にうなされて、声が枯れるくらい咳をして…一人で苦しんでいたのよね。
『っとに、減らず口だなぁ…』
ため息と共に降りてきたキスは、ゆったりと吸いついて。あたしのとは全然違う。唇で唇を味わうみたいな、長くて甘い口づけだった。