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やさしいキスをして?
第14章 おまけ〈マドカ②〉
『またソレか…
岩本…お前の旅行の目的は、そこなのか?こんな他人と共有する空間で…そ、そのっ…そんなことをするために…////』
最後は吃りながらも、三島は静かに問いかけた。差し出すソレを受け取る姿勢を見せない三島に、ゆうひも手を引っ込める。
『別に…それが一番の目的って意味じゃねーよ。旅行はみんなで楽しむのが醍醐味だろ。』
真面目なゆうひの口調に、三島は黙って耳を傾けた。何となく、昼間のように怒鳴る気は起こらない。
『でもさ…彼女と過ごす時間だってあるんだから。そういうこと…自然と頭に浮かぶのは、悪いことじゃないだろ?
する、しない、は二の次の話だよ。』
ゆうひは頬杖をつき、片手でカードをまとめたり机にトンと叩いたりして話した。三島が反論してこないところから、一応真意は伝わったのだと理解した。