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第2章 甘々な旦那様

そんなこんなで、だらだらと日曜日の午前中を過ごしていた私達だったけど、敏さんは午後から出かけるらしかった。




―――えっ、聞いてないよ？


せっかくの日曜日。
今日は一緒に映画観に行きたかったのにな――…。

来週末で公開が終了予定なその映画は、今日を逃してしまえば、一緒に映画館で観るのは難しかった。

毎日一緒にいる甘えから、いつでも伝えられる―――そんな風に考えて、一緒に行きたいという事を敏さんに伝えていなかった私が迂闊で。

だから。
仕方ないな、そうは思うけれど―――。




必要以上に自分の領域に入り込ませない雰囲気のある、無口な旦那様な敏さん。




――敏さん、今日、何処へ出掛ける予定なの？