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旦那様☆ロマンチスト
第3章 疑惑の旦那様
「うふふ。じゅうたん!」
銀杏並木の足元。
昨夜は風が強かった。
昨日の風で、黄色く色付いていた銀杏並木のその扇形の葉っぱが随分落ちたみたい。
金色の落ち葉が積み重なって、歩道に敷き詰められている。
絨毯みたいな黄色におもわず心が弾み、嬉しくなった私は、まるで子どもみたいに葉っぱを蹴散らしながら並木道を歩いた。
稲刈りが終わり、稲わらを燃やしている香ばしい匂いや、あちらこちら飛び回る赤とんぼ。
暫く忘れていたその外の空気に、秋を五感で満喫したのだ。勿論、味覚も後で満喫する予定でいる。