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第4章 灰色な旦那様

こんな気持ちになるのは、連絡をくれない敏さんに原因があると思うのに、
何で私の方から理由を尋ねなきゃならないの？


本当は凄く知りたいくせに。
不安が胸に押し寄せてるくせに。

そのプライドが邪魔をして、私は敏さんに理由を尋ねる事が出来ないでいた。


―――あの女性と一緒だったんですか？


そんな風に決めつけちゃ駄目なのに、
ちゃんと敏さんから話を聞かないうちから、そんな判断をしちゃ駄目―――そんな風に思う自分がいる反面、
どうしても、さっきの二人がちらついてしまい、私の気持ちは悶々として。

悪い方へ悪い方へと想像してしまうのを止められなかった。