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恋のリサーチ
第3章 小さな恋の芽
その日一日は、
いつもとまるで違う時間が流れていった。
相変わらずの乾物を客が選んで指差すたびに、
その先を想像した。
まるで楽しむかのように。
干しシイタケは水に戻され息を吹き返す。
昆布は水の中で旨味を放出する。
海苔は・・う~ん・・あ、
ご飯にまかれるとしんなりと張り付いていく。
乾いているモノも
潤いを取り戻す瞬間が必ずやってくる。私も・・
それがさっきの、
聖夜とのまた明後日と行った時。
体中に水分が、さぁーっといきわたったのを
確かに感じた。
ここしばらく味わったことのない、
キュンとした刺激に体がうずいた。
また会える。
ただそれだけのこと。
でも、私にとっては貴重な貴重な
それだけのこと・・