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恋のリサーチ
第4章 はじめて・・

その後、2人の休みが合う日を照らし合わせ、

翌週の水曜日に決めた。


目的地は神楽坂。

待ち合わせ場所はJR飯田橋駅の改札。

時間は3時。



「ゆっくりの時間で悪いな。

 4時間も寝りゃ大丈夫だから」



彼にとっては仕事があけた後、ということになる。

だから少し遅めの時間で、

一緒にいられる時間も少ないかもしれないけど、

私はぜんぜん大丈夫です、と親指を立てた。


そして・・自分の意志に従い、

気になっていることを言ってみた。



「あの・・もしもの時のために連絡とれるように・・

 あの、ケータイの番号とか、

 教えておかなくても大丈夫ですか?」



少し、膝の上の手が震えた。

友達でもない男に自分から連絡先を聞くような事、

したことない・・



「知らない方がいいだろ。知ったら

 待つだろ、連絡を。これ以外の時でも」



ほんとうによくわかっている。

連絡先を交換すれば、

必要以上に期待してしまう。

知ってしまったがために、苦しむこともある。

この先が全く見えない今、

まだ知らない方がいいかもしれない。



「オレは必ず約束の時間に約束の場所に行く。

 紺ちゃんのことずっと待ってるから。

 来るまで待ってるから。

 ほんとにほんとの万が一の場合は店に電話して言づけてくれ。

 昼過ぎれば誰かしらいるから。オレもそうする」


ずっと・・待っててくれるの・・・?


「はい、わかりました。そうします。

 すみませんでした・・」



ちょこんと頭を下げる。すると・・

私の頭をポンポン彼の手がが叩いた。



「あやまるこたーねぇよ。それよりも

 自分の気持ちに従えたんだ、いい事だ」



顔をあげた私に

いつもの親指立てポーズを見せながら、

舌もペロッとだした。
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