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第10章 まどか、焦る

「嫌いにならないですか？」

「なるわけないでしょ」

「……太基さんとシたい」

またもや沈黙。

やっぱり直接的すぎただろうか。
でも口下手な私は、他に言い方を知らない。

太基さんがごにょごにょと話し出す。

「あ、あのね、そういうことは、もっと大事にするもんっていうか。だってまだ、まどかちゃん高校生でしょ」

「高校生で彼氏いる子はもう済ませてます。奈緒姫ちゃんだって彼氏いるんだし、絶対してる」

「お、おう……それは言っちゃダメだ。わかってても兄としては複雑なんだ」