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第41章 山下紗英になること

直哉さんは昼食を済ませると毎日私を抱く。


「スペインっていい国だよな。

　昼からこうやって毎日紗英を抱ける」


嬉しそうにそう言って私の肌に唇を這わす。

甘い吐息の世界にたゆたいながら
夢見心地な時を過ごす。

甘美な気だるさのなか二人でひとときの眠りに落ちる。



また仕事に出掛ける直哉さんを見送って

夜には二人でバルに出てお酒と食事を堪能する。


ゆったりと流れる時のなかで

新婚生活を満喫していた。