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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第23章 雪の日の輿入れ
「私が触れるだけで、そんなに怖いのか?」
「申し訳―」
 謝りかけた瑶子はつい、いつもの自分が出てしまった。
「ごめんなさい、本当にごめんなさい」
 いったん溢れ出した涙は止まらず、瑶子は大粒の涙を零して泣いた。
「泣き虫なところも、すぐに泣いたり笑ったりするところまで―こんなにも似ているとはな」
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