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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第24章 秘密
「おやすみなさいませ」
 瑶子は頼経に向かって小声で囁きかけた。何もかも委ねて眠っているのは、頼経が瑶子を信頼してくれている証だと思えば嬉しい。
 瑶子はそれからもしばらく頼経の端正な顔を見つめてから、自分も褥に戻った。その夜は惟章とあんな別れ方をしたはずなのに、何故か朝までぐっすりと眠れた瑶子であった。
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