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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第25章 生と死
 瑶子の眼から澄んだ雫がポタポタと落ちる。
「今は泣きたいだけ泣けば良い」
 瑶子は頼経の腕に飛び込んだ。頼経が優しく抱きしめてくれる。その広い胸に顔を埋めて、瑶子は泣きじゃくった。
「うっく、ふぇっ」
 その後、頼経は一刻後に漸く瑶子が泣き止むまでずっと瑶子の髪を撫でながら抱きしめていてくれた。
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