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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第25章 生と死
「もしかしたら、私はまた得難き妻を与えられたかのもしれないな」
ふわりと身体が浮き、瑶子は逞しい腕に抱き上げられていた。
「そなたは私の宝だ、瑶子」
 頼経は瑶子をそっと砂浜に降ろすと、その髪をくしゃくしゃと撫でた。その後、話は小手毬からまた竹御所の話に戻った。瑶子は笑顔で言った。
「このお花がそれほどにお好きだったのであれば、これは竹御所さまに差し上げましょう」
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