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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第25章 生と死
 舌を絡め合う濃厚な口づけは角度を変えていつまでも続いた。頼経の大きな手が小袖越しにそっと乳房を包み込んだ時、瑶子の意識はそこで途切れた。
―もう、駄目。
 口づけで高まった熱が極限に達して、失神してしまったのである。思えば惟章とも深い口づけの経験はあるが、頼経と交わした口づけほど身体が熱く心臓が煩くなりはしなかった。
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