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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第25章 生と死
俄に力を失って倒れ込んできた妻を頼経は呆気に取られて見つめた。そして、クスリと笑う。
「まだまだ、子どもなのだな」
惟章という恋人がいながら、瑶子が清らかな身体のまま自分のところに来たのは、幸せだったと思わずにはいられない。頼経自身、女性経験があるのだし、特に瑶子が処女であることに拘るつもりはないけれど、瑶子を気に入っただけに、やはり最初にその身体を女として開かせるのは良人となった自分でありたかった。