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第26章 悪しき夢（結実）

　悪しき夢（結実）

　口づけの最中、失神してしまった―、そのことはいたく瑶子を動揺させた。
―口づけだけで取り乱して気を失ってしまうなんて、あんまりにも子どもすぎるわ。
　あれでは頼経に呆れられ嫌われてしまったのではないかと不安だった。
　由比ヶ浜での一件以来、しばらくは頼経の顔をまともに見られなかった。視線が合っただけで、あのことを思い出してしまい、頬が真っ赤になってしまうのだ。