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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第26章 悪しき夢(結実)
 では、何故、頼経が夜毎、御台所の寝所を訪れるようになったのか? それは瑶子が夜毎見る悪しき夢のせいだ。
 由比ヶ浜に行く前も、もちろんその夢を見ていたのだが、たまにしか訪れない頼経と共に眠るときは夢を見ない夜もあった。だから、頼経も知らなかったのである。
 しかし、たまたま一緒に夜を過ごした時、瑶子がその悪夢を見て、うなされたり泣いたりしたのを見て、
―今宵からは毎夜、そなたと眠ろう。
 と、言ってくれたのだ。
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