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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第29章 第五話 【今宵の桜~義高と大姫のものがたり~】

今宵の桜~義高と大姫のものがたり~
政子はそっと小さな息を吐き、娘を見やった。元々色白であった大姫の雪膚は白いというよりは蝋のように透き通っている。それは色白と形容するより、明らかに病的な不自然な色合いだ。そう、今宵、紫紺の空を飾る妙に白んだ病んでいる月のように。
政子は立ち上がり、部屋の蔀戸を細く開き、外を覗いた。四角に切り取った窓の向こうには漠としたしじまの世界かひろがっていた。
政子はそっと小さな息を吐き、娘を見やった。元々色白であった大姫の雪膚は白いというよりは蝋のように透き通っている。それは色白と形容するより、明らかに病的な不自然な色合いだ。そう、今宵、紫紺の空を飾る妙に白んだ病んでいる月のように。
政子は立ち上がり、部屋の蔀戸を細く開き、外を覗いた。四角に切り取った窓の向こうには漠としたしじまの世界かひろがっていた。

