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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第29章 第五話 【今宵の桜~義高と大姫のものがたり~】

「そうそう、新しく仕上がって参った屏風が殊の外見事でのう、三幡が見たいとしきりにせがむのじゃが、肝心のそなたがまだ見ておらぬというに、妹に先に見せるわにはゆかぬと宥めておるところよ」
「源氏物語」を描いた屏風絵だけでなく、昨日、更に「万葉集」の名歌と美しい絵が描かれた屏風が都から届いた。もちろん、大姫の入内のために頼朝が特に作らせたものだ。それを十一歳になる妹の三幡姫が見たいと駄々をこねている。
「源氏物語」を描いた屏風絵だけでなく、昨日、更に「万葉集」の名歌と美しい絵が描かれた屏風が都から届いた。もちろん、大姫の入内のために頼朝が特に作らせたものだ。それを十一歳になる妹の三幡姫が見たいと駄々をこねている。

