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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第4章 嵐の夜
「私、何か良くないことを申し上げたのでしょうか?」
「いや、別にそんなことはない。昨夜は楓も色々とあったし、気が動転していたから、あり得ない夢を見ただけだろう。気にするな」
 一瞬の後、時繁はもう屈託ない彼に戻り、優しく楓に微笑みかけたのだった。
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