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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第6章 復讐のとき
 復讐のとき

 先刻から、恒正は苦い薬でも飲んだような顔で端座している。二人きりになって、かれこれ四半刻になろうというのに、咳(しわぶき)一つしない。広い室内は、どうにもやり切れないほどの沈黙が張りつめていて、楓はこのままでは押し潰されそうだ。
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