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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第6章 復讐のとき
 楓が手をついてしとやかに挨拶すると、政子は明るく微笑んだ。
「よう参った。一時は行方知れずと聞いたに、まあ、ようも無事で」
 手招きされ、楓は親しく政子の傍に行った。子どもの頃から御所には何度も上がった。特に政子には幾たりとなく目通りをし、可愛がって貰ってきたのである。
 政子は更に差し招いた。
「こちらへ」
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