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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第7章 疑惑

「なければ、入道どのがあそこまで覇権を欲しいままにはできなかったろう。平家の力の源は都広しといえども、内裏から市井の隅々に至るまでのありとあらゆる出来事を収集できるその情報網にあったのだから」
「その力の源になっていたのが〝落ち椿〟」
「彼らは自在に変化(へんげ)して、何者にもなれる。その特性を活かして都はおろか全国津津浦々に散らばり、各地の情報を都にいる入道どのに送った。もっとも、その〝落ち椿〟も壇ノ浦合戦で随分と犠牲を出したが。鈴音はその生き残りだ」
「その力の源になっていたのが〝落ち椿〟」
「彼らは自在に変化(へんげ)して、何者にもなれる。その特性を活かして都はおろか全国津津浦々に散らばり、各地の情報を都にいる入道どのに送った。もっとも、その〝落ち椿〟も壇ノ浦合戦で随分と犠牲を出したが。鈴音はその生き残りだ」

