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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第7章 疑惑
「二位の尼御前に抱かれて入水をした話は、いつかそなたに話したとおりだ」
「私はあのときのお話で、あなたが平家にゆかりの方だと思ったのです。ですが、まさか先帝でいらせられたとは露ほども思いませんでした」
 時繁がフと笑う。
「朕は死んだことになっているからな」
「陸に流れ着き、漁師に助けられたことは聞きました。でも、入れ替わりとは、どういうことでしょう?」
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