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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第7章 疑惑
 時繁は笑い、傍らの小枝をパキリと二つに折り、焔の中に投げ込んだ。それで火勢が一気に強くなり、パチパチと小気味の良い音がする。火の粉が一斉に舞い上がり、漆黒の闇に舞う。
「綺麗」
 眼を輝かせる楓を時繁は愛情のこもった眼で見つめた。
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