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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第13章 藤の舞
「ようこそ、いらせられませ」
 政子とは形の上ではあるが、祖母と孫娘ということになっている。千種は親しげに迎え、政子は当然のように上座に座った。
「何をそのように熱心に縫うておる?」
 千種が頬を染めてうつむいた。茜が代わりに言上する。
「御台さまは御所さまの狩衣を縫っておいでにございます」
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