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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第14章 身代わり姫の告白

「紫姫は源氏嫡流―頼朝公の血を引く最後の方でした。恐らく尼御台さまが何より優先されたのは源氏の血を引く正真正銘の姫が誰であるかという事実よりも、鎌倉武士の心のよりどころである源氏の存続だったのではないでしょうか」
「源氏の存続、か」
頼経は呟き、首を振った。
「さもありなん。彼(か)の方は幕府が続いてゆくことに尋常ではない執念を燃やしておいでであった。私が四代将軍として迎えられたのも、そのせいだったのだからな」
「源氏の存続、か」
頼経は呟き、首を振った。
「さもありなん。彼(か)の方は幕府が続いてゆくことに尋常ではない執念を燃やしておいでであった。私が四代将軍として迎えられたのも、そのせいだったのだからな」

