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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第23章 雪の日の輿入れ

聡明な頼経がそれを理解していないはずがない。しかし、彼は泰時自らが直談判に及んでも、再婚話には乗り気ではなかった。とはいえ、幾ら当人がその気にならなくても、周囲はそれで済ませられるものではない。結局、竹御所の喪が明けてほどなく、藤原親能の娘瑶子との婚約が正式に決まった。
当時、瑶子は十四歳、すぐに嫁いできても良い年頃であったのだが、頼経があまりにも消極的であったため、祝言は先延ばしにされた。あまりに事を急ぎすぎて、かえって悪い結果を招いてはと周囲が危惧したからだ。
当時、瑶子は十四歳、すぐに嫁いできても良い年頃であったのだが、頼経があまりにも消極的であったため、祝言は先延ばしにされた。あまりに事を急ぎすぎて、かえって悪い結果を招いてはと周囲が危惧したからだ。

