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笑うことしか出来ない私へ
第3章 優しいフリ

私は今、こうたに言われた通り
風呂に入っている。
海でベタベタになった全身を洗い流し
浴槽に浸かった。
顔も洗って
それでもボーッとしてしまう。
暖かい浴槽に浸かっていたら
気持ちが落ち着いて
寂しいという感情は薄れた。
一肌が恋しいと感じたのは寒かったから?
こうたを引き止めたはいいけど、
上がったら何を話したらいいのか…
無責任な行動を取った自分を少し責めた。
こうたは結婚はしてないんだ…。
分かった事はこれだけ。
なぜ、屋上に来て手首を掴んだのか、
海でのことを知っていたのは
あそこに居たからだろう…
どこに居たんだろう?
不思議にも思い、知りたい気持ちもあった
でも、それよりもこうたの事をもっと知りたいと思ったし
もっと言うならただこうたの側に居たい。

