この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
笑うことしか出来ない私へ
第5章 ぬくもり
そう思っていたところに
チャイムが鳴る。
私は浮かれながら玄関へと向かった。
目の前に居たのは
待ちに待ったこうた。
「おつかれ」
「お疲れ様。待ってた。」
「一回家帰ってたんだ。ごめんな。
今日のいちこはなんか違うね。」
「化粧してるからかな。
後は…パジャマじゃなくて
ちゃんと服着てるし。」
「それか!
この間はスッピンパジャマで
色気もくそもなかったもんな!」
こうたと玄関でそんな会話をする。
「上がる?」
「あ、あぁ。何か食べたいものある?」
こうたは部屋へ上がりながら
私に尋ねた。
「………何だろう。」
「酒は?」
「私、あまり飲めなくて…。」
「へぇ~以外だな。
じゃあ、居酒屋よりレストランにでも行った方がいいな。」
「う、ん。」
さりげない気の使い方…
というか、私にとってはとても優しい接し方。
初めて2人で行く異性との食事。
「じゃあ、車回して来るから
準備したら下に来いよ。」
「うん。」
こうたは先に家を出た。
私はテレビや電気を消して
バッグを持って
部屋を出た。
もちろん、しっかり戸締まりもした。
あ~ドキドキする~
緊張する…。