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笑うことしか出来ない私へ
第5章 ぬくもり
食事を終え、店を出ると
こうたは送って行くと
またしても帰るモードになっている。
「こうたは…、彼女が居て
だから、いつも帰りたがるの?」
私は聞いて後悔するのを覚悟で
こうたに尋ねる。
「なんでそんなこと聞くの?」
こうたは笑いながら質問を質問で返して来た。
予想外の返答に言葉が詰まる。
「私…、なんとなく…。あの、その、」
私何言ってるんだ~!
恥ずかしい…。
「いないよ。
だから…いつでも会えるよ。」
え…?
「じゃあ…、今日も…」
「今日はもう会ってんだろうが。」
「ちがっ…」
今日も帰らないで居て欲しい…
なんて…
私には言う勇気がない。。
「俺ん家に来る?」
「っ!?」
「警戒してる?
何もしないよもう…」
車を運転しながらそう言うこうたの横顔は
少し寂しげだった。