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片想いの行方 2
第11章 突然の再会
姉貴によく似た、女のハスキーボイス。

突如階段の下から聞こえたその声で、俺とリーダーは同時に後ろへ振り返る。


「……そうでしょ? ヒメ」

「…………!!」


………ボーイッシュというのは、この女の為にあるような言葉だ。

艶のある黒の無造作なショートヘアに、化粧っけの無い顔。

大きな十字架のピアスを揺らして、そいつは少年のような笑顔を浮かべる。


「………ヒカル!?」

「あはは、本当にヒメだ~~」


俺は階段を下りて、にやにやと笑うヒカルの前に立った。

目線は俺より少し下。

グレイのパーカーに、タータンチェック柄のパンツというラフな格好。

お洒落にキメてる女が多い中で、そういえばこの姿を見た記憶が……


「お前、何でここに……」

「銀座と新宿だけしか行かないんだって?
都内なんだから、ちゃんと偵察しに来なさいよ」

「……ってことは……マジ?」

「マジ」


白い歯を見せて、ヒカルは首から下げたナンバーカードを手に取った。


「売上順位は第4位。
渋谷店店長です♡」
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