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片想いの行方 2
第11章 突然の再会
………………………………………………
「予算達成の為の条件提示が、彼女いるかどうかって。
神だな、姫宮」
「……ジョークですよ。
リーダーも見たでしょ?みんなのドン引いた顔」
「いや、あれはガチでやる気上がってたぞ。
来月の売上報告が見物だな」
俺の10コ年上の37歳にして、ガチとか言っちまうリーダー。
会議後に群がる女達をやっとのことで振り払い、上のフロアへの階段に足をかけた。
あ~~~マジで面倒。
痛いセリフを放ったにも拘らず、俺のモテ度ってすげぇな……と自分で感心するレベル。
MDっつー仕事上、店舗に顔を出さねぇわけにはいかないけど
同じ会社内で、これ以上女と関わりたくない。
……いや。
別に会社とか関係なくて。
「……俺はもう、美和だけでいい」
「え?何?」
「何でもないっす」
やべ、つい声に出しちまった。
大学時代から相当遊んできた俺が、これだけ一途な男になるなんて
どれだけ美和に惚れてんだよ……
自分にげんなりしながら、階段の踊り場をさらに上に進もうとした時だった。
「銀座店の質問、甘かったね~。
彼女いるんですか?じゃなくて
彼女は “ 何人 ” いるんですか?が正しい」