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片想いの行方 2
第11章 突然の再会
………………………………………………


「ちょっと、並じゃなくて大盛だってば」

「相変わらずよく食うな。
ガリガリのくせに」

「全部う○こになって排出してんのよ」

「………やめろ」


希望通り、サラリーマンだらけの飯屋に入ってカウンターに座る。

俺の方は一切見ずに、ヒカルは置かれた牛丼を箸でかけこんだ。


「ヒメ、あんた広告代理店にいたんじゃなかった?」

「去年の11月に転職した。
お前こそ、旅行会社はどうしたんだよ」

「1年前に辞めた。
無性にアパレルの販売やりたくなっちゃって」

「もったいねーなぁ。
高い学費払って立派な企業に入ったっつーのに」

「お互い様じゃん」


俺のペースを上回り、既に食い終わろうとしているヒカル。

大学の新歓で初めて出会った時から、こいつを女と感じたことは一度も無い。

少し天然が入ってる所を除けば、見た目も中身も美和とは正反対だ。


「ガサツな態度も変わってねーな。
そんなんで接客務まってんのかよ」

「失礼だな~。
これでも案外モテるのさ」

「女にだろ」

「まあね。
あたしがリスペクトしてるのは、麗子さんだから、望み通りよ♡」


姉貴の名前を挙げて、がぶ飲みした水のコップをカウンターに置く。

確かに、金髪の姉貴と色が違うだけで、その他は良く似ている。

革ジャンとバッグを手に取って、ヒカルは立ち上がった。
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